募金に関して
2011年04月27日 17:11
作者:十五郎
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あの風船は誰のか

3/11のあの瞬間を境に悲しいことが起こっている。それと並行して心温まることも起こっている。心温まることと言えば、一般のボランティアや、避難者同士の支えなどもあるが、私が注目するのはプロスポーツ選手や音楽家の活動だ。「自分ができる最善のこと」として、試合なりコンサートなりを全力でやりきるあの活動のことだ。彼らは夢を現実のものとした努力の人たちである。彼らの全力は私たちに「夢を叶えるのは素晴らしいんだよ」と伝えてくれている。この大災害によって夢を諦めかけている人がたくさんいるだろう。だから、プロの全力というのは、夢を忘れさせない、夢に向かって走る勇気を呼び起こしてくれるとてもよい活動なのだ。しぼんでしまった風船をもう一度膨らまそう。夢を見る勇気を取り戻して欲しい。



あの風船は誰のか





あの 風に流され空に浮かぶ風船は誰のか

誰が持っていたものなのか



本当に誰かが持っていたものなのか

もしかしたら誰のものでもなかったのかもしれない

誰のものにもならずに

誰のものでもなく

誰にも触れられることなく空に舞い上がる

そしてしぼみ

地面へと落ちて

忘れられる

誰かが手にしていたかなどは関係なく

風船は地面へと落ちる



一人の子どもが空を浮かぶ風船を指差した

「おかーさん、ふうせんとんでる」

母親は生返事をして空を見上げた

そして興味なさそう顔を背ける

子どもはじっと風船を見ていたが やがて母親に手を引かれていく



再び風船はひとりになる



結局風船は 見つめられることはあっても 手に取られることはなかった

そしてしぼんで地面に落ちた



風船は誰もが手にしないうちに落ちてしまった



落ちた風船は誰のものか

再び膨らませられて空に浮かぶとき

その風船は誰のものになるのか

二度目なのだから

誰かは手にしてくれるのだろうか



風船は再び中に舞い上がる

風にゆらゆらと揺さぶられながら中を舞う